【建築コラム】フィボナッチ数列と建築

〔フィボナッチ数列って?〕

1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233・・・・・

これが何の意味を持つ数列か分かりますか?始めの「1」二つを抜いた数は、その一つ前と二つ前の数字の和になっています。(1+1=2、1+2=3、3+2=5・・・)このような数列をフィボナッチ数列といいます。

〔フィボナッチと黄金比〕

先ほどの数列の正方形を下図のように順番に並べていくと出来る長方形、自然界でもっとも美しいといわれている比率「黄金比」は1:1.618。並んだ数字の比率は1:1、1:2、2:3、3:5、5:8,8:13のようになりますが、段々1.618に近づいていきます。また、この数列を正方形にして並べてできる螺旋はオウム貝など、自然界でよく見られます。

〔自然界のフィボナッチ〕

先程オウム貝の話が出ましたがフィボナッチ数列の凄い所は自然界にも存在するという事なのです。松ぼっくり、パイナップルのかさ、ひまわりの顔。これらは全てフィボナッチ数列で形成されています。また、木の枝の伸び方もフィボナッチ数列で説明できます。

〔芸術作品・建築作品〕

また、このフィボナッチ数列に基づいた黄金比は、古来より美しい形であると認識され美術作品や建築にも無意識的に応用されてきました。エジプトのピラミッドや、ミロのビーナス、パルテノン神殿などが有名です。

〔フィボナッチ数列を普段の設計にとりこめないか〕

フィボナッチ数列を建築に当てはめるという例を、全然数学に詳しくない私でもできるかな・・・と考えてみました。さすがにピラミッドやパルテノンのような大規模なことはできませんが、収納棚のデザインで挑戦してみました。最初に書いたオウム貝の法則を参考に設計してみました😄どうでしょうか。大きい部分は大きなものの収納、一番小さい部分は引き出しになっています。少し苦しいですがフィボナッチといえるでしょうか?笑



SAORI

 前の記事を見る 一覧を見る

ページの先頭へ